大会長ご挨拶

第1回日本トラウマインフォームドケア学会学術集会
開催にあたって

 このたび、第1回日本トラウマインフォームドケア学会学術集会を、石川県白山市・金城大学看護学部(松任キャンパス)にて開催できますことを、大変嬉しく思います。

 トラウマインフォームドケアは、「その人に何が起きてきたのか」という視点から人を理解し、安全・信頼・選択・協働・エンパワメントを基盤に、支援や関係性、さらには組織のあり方を問い直す考え方です。日本ではこの約10年、精神看護学をはじめとする多様な領域において、臨床実践・教育・研究の中で少しずつ蓄積がなされてきました。

 しかし現場ではなお、行動や反応を「問題」として扱わざるを得ない状況や、支援を担う側の疲弊・二次的外傷といった課題が存在しています。こうした課題に向き合うためには、個々の実践の工夫にとどまらず、領域や立場を越えた対話と学びを通して、支援のあり方そのものを問い続けていく必要があります。

 本学術集会では、「その『ふるまい』が語りかけるもの ― トラウマインフォームドの視点から、安心を共に創る ―」をテーマに掲げました。臨床に携わる専門職、教育に関わる教員、研究を担う方々、そしてこれからの実践を担う学生が、それぞれの立場から経験と知を持ち寄り、相互に学び合う場となることを目指しています。

 開催地である石川県・金沢を中心とした北陸の地は、伝統と人のつながりを大切に育んできた地域です。こうした風土の中で本学術集会を開催することは、「安心を共に創る」という本テーマを、あらためて実感的に問い直す機会になるものと考えております。

 本学術集会が、これまで各地で積み重ねられてきた実践と学びを結び、臨床・教育・研究を横断する新たな対話の契機となることを願っております。
皆様のご参加を心よりお待ち申し上げます。

日本トラウマインフォームドケア学会
第1回学術集会 大会長 一ノ山 隆司

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